5年生存率を上げるブログ わたしとスキルス胃がん

7か月半ぶりの復職は、浦島太郎の気分だった。【スキルス胃がん】

亀さんのイラスト

どうも、浦島太郎です。タイトルの通り12月から復職しました。

3月にスキルス胃がんと診断され、4月にドタバタと入院・手術、5月に退院して抗がん剤治療を開始。薬が合わず、どうなることかと思いましたが10月にやっと治療方針が確定しました。病気休暇・休職・有給をフル活用させてもらった職場に復帰し、ひとまず社会人としてのリスタートを切っています。

今回はスキルス胃がんの治療をしながら復職した、がんサバイバーのお話です。

Windows PCに浦島太郎

さっそく浦島太郎になったお話を。

入院直前。わたしは「生きて復職できるか、わからんから」のという超ネガティブな理由で、会社貸与のWindows PCを事務所に戻しました。そこから7ヶ月半、プライベート用のMacBook Airだけを使い続けました。すると、なんということでしょう。復職に伴い、Windows PCを使いこなせないわたしがいたのです。

以前は

  • キーボード配列が異なることで起きるミスに早々に気付き、即座に対応できる
  • Windows・Macそれぞれのショートカットキーを使いこなす
  • システム設定も必要最低限なものは把握している

など可能だったのに、7ヶ月半後の復職時には「コピー&ペーストってctrl+cだっけ?vだっけ?あれ、x?」となったり、キーボードの並びに一日中手間取ったり、手が勝手にMAC仕様で動いてしまってWindowsを使いこなせず作業時間がやたら長かったり…

さらに、PCリプレース時期と被り「Macにしてくれー」とやんわりお願いしていたものの、結局Macにならず。おまけに以前とは別メーカーで現在も使い勝手に困ってるし、とにかくめっちゃ不便な沼。草生えるほどあかんくて、本音としてはわりとツラい。。

Windows PCの使い勝手の悪さよ!

Windows PCの使い勝手の悪さよ!

ちなみにですね、大学時代にノートPCを手にし、社会人になってからもずっとWindows OSのPCを触ってきたのに、コレです。Windowsはかれこれ25年以上になるでしょうか。会社から貸与されるPCはどこの所属でもWindowsでした。対するプライベート用のPCは、直近10数年ほどMac OSです。

病気で仕事を離れるまでは、WindowsとMacのどちらもそこそこ使いこなせていました。ショートカットキーとか、システム設定とか。なのにコレ… 浦島すぎてツラい。

勤務先のチョイ変化に浦島太郎

この7か月で、ヒト・モノ・コトがちょいちょい変わっていました。退職者もいれば新入社員もいるし、病気以外のお休みに入っているメンバーもいれば戻ってきた人もいる。モノ・コトはPCリプレースもそうだし、事務所のデスク配置も変わったし、使うツールも変わってたし、同じツールでも若干アプデされていたりして。現場に入ると、そんな細々がいっきにやってきて、浦島太郎感に見舞われました。

気まぐれにちょいちょい変えられるのが得意ではないわたしは、「これ、ほんとによく使うのかな?」と半信半疑で取り組むわけです。それらひとつひとつを理解し慣れる時間が必要で。そのたびに「やっぱフットワーク軽くねぇーなー」と自責の念に駆られつつ、浦島太郎は仕事として取り組むわけですけれども。

変化に戸惑うこともありますが、勤務先に知ってる顔のマネージャーやメンバーがいるだけで、相当な安心感があるものです。甘えられるところは甘えさせてもらい、しっかりやることはやらねばな〜と思います。

復職初日にご馳走になった煮付け

復職初日、マネージャーがご馳走してくれた煮付け定食

いろいろ考え、復職を選んだ

こんな浦島太郎化するとは思っていなかった休業中、仕事に対する選択肢をいろいろ考えました。

というのも、スキルス胃がんの治療期間は目安があっても、それってモデルケースで個人差があるわけで、結局見立てが曖昧なのです。たとえば、わたしのように病理検査でステージIII Aとなった場合、エスワンタイホウとドセタキセルでの治療が標準とされています。回数も決まっているけれど、わたしとドセの相性が悪く中止となりました。こうなると、その先の治療スケジュールが読めません。

その後に試したエスワンタイホウ+オキサリプラチンの治療も副作用が強く中止になったしなぁ。この先の治療どうなるん?と思いつつ、治療を受ける患者本人でさえ、先が全く読めないのです。こんな曖昧な状態では、現在の職場の業務内容と合いませんから、治療方針が決まらない限り復職は難しいなと思いました。

それで休職期間中は常に「治療と両立できる仕事ないかな〜」と求人サイトを眺めていて。おもしろそうな求人もあったんですよ。でもね、治療中の病人を採用してくれる企業はそうそうないんです。ハローワークを経由すれば話は別かもしれません。もしかすると、自分のペースで働けそうなフリーランスを選ぶ人だっているかもしれません。でも、フリーランスは何の保証もないわけで…

病気を抱えている今、面白そうな仕事に飛び込んだり、フリーランスの道を選ぶのは、治療がひと段落するまでは無理だなと結論を出しました。なので、顔馴染みが多く慣れた職場で社会復帰を果たしつつ、まずはじっくり地盤(=健康)を固めたいところです。

福利厚生のありがたみ

転職もフリーランスも現職復帰も、どの可能性も平等に考えていました。今の勤め先でロクに勤務できないとか、スケジュールに影響が出してしまうだとか、そういうのは致命的な気がして、戻れるか自分で心配だったのです。なんせ食後の早期・後期ダンピングが読めず、まともに動けない予想外なこともあるわけで。こんな人間、職場にいても足手纏いだろうなって思っていました。

手術から7ヶ月半。治療を進める中で光が見えたのは、治療方針が固まったこと。そしてお腹の調子をスプレッドシートにまとめつつ、少しずつダンピングの傾向が読めてきたこと。さらに整腸剤(ミヤBM)のおかげかもしれないけれど、どうも腸の調子というか機能が好調な気がする…?(お腹の話をしたところ、主治医の会話のトーンが上がったので、良い傾向なのだと思う)

毎日、お腹が下らないコンビニ飯を探すけど、飽きちゃうよね

毎日、お腹が下らないコンビニ飯を探すけど、飽きちゃうよね

こうなると、現職に戻っても迷惑をかけずに過ごせそうだぞと期待が持てました。その一方で、「福利厚生のある職場に留まる選択が最適では?」とも思い始めました。なんせ病人ですから、何かあった時に頼れる福利厚生があるのは、非常に魅力的です。

これまでの社会人経験を通じて、病気になって初めて福利厚生のありがたみに触れています。いまの勤め先は、有給休暇・病気休暇・病気休職や健保、リフレッシュ休暇や家族の看護休暇、時短勤務に死亡時のお見舞金もあって。休んだり死んでしまったりの確率がアップしたわたしには、福利厚生という仕組みのありがたみがよーーーく感じられます。笑

フリーランスは福利厚生がないぶん、さまざまなコストも含めて多角的に見積らねばないでしょう。お取引先のアテもないわたし、かつ、単価の低い沖縄でそれが叶うのか… 転職したとて、いまのわたしの体力で新しい会社やメンバー・新しい業務に馴染めるのか… いろいろ考えて、やっぱり福利厚生のある会社員がいいなぁと思ったのです。

もうあまり無理のできない人間になってしまったわたし。お腹の調子がこれからさらに良くなり続けるだろうという期待と、福利厚生のありがたみで復職を選びましたから、その代わりにしっかりと業務や責任をまっとうせなあかんと思ってます。

時短勤務だと財政難になりそう

とはいえ、です。ノーワーク・ノーペイの原則が立ちはだかります。

産業医面談の際に「復職からしばらくは、4〜5時間の時短勤務で」と言い渡されました。最初は気付いてなかったけれど、これってざっくり計算して、フルタイム勤務の半分ほどしか手取りがないってことですよね。それに気付いたのは、復職前日のことでした。笑

「リハビリ勤務として無給扱いだと傷病手当が出る」というWEB記事が世の中に出回っています。が、わたしの勤務先では、どうやら無給扱いのリハビリ勤務の前例がないらしく、お給料が発生する時短勤務しか対応できないとのこと。

勤め先の担当者が気遣ってくださり、12月の見込み手取りをザクッと計算してくれました。金額を見ると、各種学生のアルバイト代かな?くらいの金額です。ひひん!そこから各種保険料や税金を控除されるでしょうから、振込額はもっと減るでしょう。ひひひひん!!!!!

ぶっちゃけ、傷病手当金を受け取っている方が、よっぽど振込額が多いです。それでも仕事を通じて社会貢献したい気持ちがありますから、いつまでも傷病手当金に頼るわけにはいきません。時短勤務期間中の財政難を、どうにか乗り越えねば…と思いつつ年末になりました。

財政難でもマイルを使ってうまいことライブ遠征する。

財政難でもマイルを使ってうまいことライブ遠征する。

時短勤務中の有給休暇の扱いがわからない

有給休暇が結構残っていたので、通院や家庭都合の時はそれをつかってお休みしようかなと思っていました。ただ、フルタイム勤務の有給休暇の申請方法はわかっても、時短勤務期間中の有給休暇の取り扱いがよくわかりません。

わたしが疑問に思ったのは、主に下記二点です。

  1. 時短勤務中は時間勤務となるので、有給も時間単位で取ることになるの?
  2. 時短勤務中、フルタイムの半分(4時間)を上限とされている中で、有給休暇1日分というのは半休を申請するの?全休なの?

1について確認したところ、わたしの勤め先には時間単位のお休みはなさそうでした。というのも、勤務先は主に裁量労働制の社員が多く、それゆえにそもそも半休・時間休の概念がないのだろうなと解釈しています。ですが、同グループ企業には時間勤務の社員もいるため、半休・時間休ができないわけじゃないとも思います。裁量労働制という仕組み上、あえて設ける必要がないのでしょうね。

その裁量労働制が主となる中で、復職にあたり一時的に時間管理の時短勤務という、複雑な立場のわたし。これは特異な存在で、フルタイム勤務を目指す間の腰掛けというか何というか、まあ、期間が限られているものです。なので期間限定で、うまいことやれば良いだろうなと思い、時間休がなくても特段こだわっていません。

仕事終わりにコロッセオ262に立ち寄ったり。

福利厚生じゃないけど、仕事後コロッセオ262に立ち寄りれるのも久々だ。

ちなみに前職では労働時間が管理されていて、有給休暇は全休・半休・1時間単位の時間休が設けられていた記憶です。会社の規定によっていろんなケースがありますから、総務・人事などの担当者にしっかり確認しておきたいところです。

2も確認しました。わたしの勤務先の場合ですが4時間の時短勤務の場合、全休申請(4時間勤務をフルに休む)または半休申請(2時間休んで、2時間勤務)になるみたい。こちらも会社によって異なるでしょうから、総務・人事あたりの担当者に確認しましょう。

リモートワークもありがたい

胃全摘をしていると、食後にお腹PPになりがちだったり、数時間後に急激に眠くなったり。そんなわたしは、復職後もやっぱりそういう傾向があって。これは一生付き合っていかねばならない課題でもあるので、仕事中に関しては、食べ物やタイミングで調整していこうと思ってます。そうなると炭水化物盛り盛りの外食は厳しく、職場近所のコンビニ3軒ほどを調査した結果もあんまり芳しくなく… 県庁前のリウボウ地下で食べられるお惣菜を探すしかないかな〜って感じです。

幸い、リモートワークOKな会社というのにも助けられています。なんとなく調子悪そうだな〜という日は、自宅で勤務のトイレやベッドにダイブできる環境を選択することも。そもそも食べるものに苦労するので、自宅で調理できるリモートワークを選択しがちですけれども、社員とのコミュニケーションを曜日を決めて出勤しようと思ってます。

在宅勤務時は体調に合わせてお犬サマーと昼寝できるのもリモートワークならでは。

ワイの天使・お犬サマー(16歳)とお昼寝できるのも、リモートワークのメリット

浦島太郎のこれから。

わたしは亀を助けてないし、竜宮城に行ってないし、玉手箱ももらってません。ただ病気が見つかり、まわりに助けられ、病院に行き、抗がん剤の副作用をくらったぐらいです。7ヶ月半ぶりの業務はかなり軽いタスクだったのに、最初の2種間くらいはほんと疲れていました。まもなく1ヶ月が経過しますが、そろそろ「まずは職場に慣れる」という目標に到達できそうかなって思います。

これまでの生活に「仕事」を組み込むのは、ストレスにも繋がるはずです。いつか、主治医から「仕事は何かと気を遣うものだから、ストレスが溜まって当たり前」という話をされました。人・業務・クライアント意向・時間・使いにくいPCなど、細々としたストレスがのしかかり、それが疲労・心労になるのだろうなと思います。

一度病気になると、自分の不健康が及ぼす範囲が明確になります。おそらくストレス性の胃痛・胃潰瘍は、20代からずーっと経験してきました。もしかするとそれとピロリ菌保菌が重なって、スキルス胃がんとなったのかもしれません。病気の原因はわからないけれど、振り返るとなんとなくそう思えたりして。

だから、頑張りすぎるのはもういいかなって。今後、仕事に向き合うスタンスが大きく変わりそうだなぁと思う年末です。

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ユッキー

北海道出身の沖縄移住ブロガー。食べ飲み歩きブログ「毎日ビール.jp」や、雑記ブログ「毎日ノンアル.net」を運営中。1匹&1児のカーチャン。2023年からスキルス胃がんサバイバーとして「5年生存率を上げるブログ」を開始。

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