5年生存率を上げるブログ スキルス胃がん闘病記 抗がん剤治療

先日、1年間の術後補助化学療法が終わりました。

大量のチャーハンを作るひよこのイラスト

2023年4月に、スキルス胃がんで胃全摘したユッキーです。

5年生存率を上げるブログ内のスキルス胃がん闘病記では、スキルス胃がんで胃全摘してからの治療の様子を記録してきました。今回の記事ではタイトルの通り、術後の補助化学療法が終わったことについて触れてみたいと思います。

スキルス胃がんステージ3aの術後補助化学療法

手術で摘出した胃などを病理検査した結果、スキルス胃がんステージ3aと診断されたわたし。手術の1ヶ月後、抗がん剤治療がスタートしました。当時の様子はこのあたりのブログ記事にまとめています。

ステージ3aと確定、術後の治療法も決まった。【スキルス胃がん】 - 毎日ノンアル.net
ステージ3aと確定、術後の治療法も決まった。【スキルス胃がん】 - 毎日ノンアル.net

スキルス胃がんになり胃全摘した後、病理検査でステージ3aと確定した筆者。それに伴い、術後補助化学療法の方針も決まりました。およそ1年間の抗がん剤治療が始まります。

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錠剤の抗がん剤「エスワンタイホウ」での治療が始まった【スキルス胃がん】 - 毎日ノンアル.net
錠剤の抗がん剤「エスワンタイホウ」での治療が始まった【スキルス胃がん】 - 毎日ノンアル.net

ステージ3aのスキルス胃がんで胃全摘した筆者・ユッキーの、抗がん剤治療の様子。まずは経口のエスワンタイホウが始まりました。費用がいくらかかったのか、副作用の様子などをまとめています。

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ステージ3aの胃がんの場合、いくつかの治療方法があります。

点滴の抗がん剤に耐えられなかったわたしは、エスワンタイホウのみでの治療を選択しました。どれほど点滴が合わなかったのかは、こちらの記事に書いています。てっきり「全てのがん患者がこの壁を乗り越えるんだ」と思ってたけど、主治医やラードクから見てわたしは副作用が強く出てしまうタイプだったみたいです。

https://mainichinonal.net/entry/docetaxel-side-effects/
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https://mainichinonal.net/entry/oxaliplatin-side-effects/
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エスワンタイホウの副作用はそれほど強くなく。日常的に感じていたのは顔に出る吹き出物や、爪や肌の乾燥・割れ、生理の異変(量や期間の変化)、手足顔のシミ・ソバカスといったあたり。普通に寝起きできますし、社会人生活を送るにあたりそんなに影響は出なかったな〜と思います。

とはいえ、抗がん剤に変わりはありませんので、少なからず体にダメージがあり、抗がん剤の毒が蓄積していることでしょう。そのうち抜けるんだろうけれど。

変な味付けがされ、それがマズくて吐き出してしまうエスワンタイホウ。2週服薬して1週休薬のサイクルを18回繰り返しました。やっと飲み込むコツを覚えた頃に、服薬が終了ってね。笑

抗がん剤が終わってからの1ヶ月

わたしにとって副作用が少なめのエスワンタイホウでしたけれども、投薬終了後は概ね良好です。気付いているものをいくつかピックアップします。

早期・後期ダンピングが明らかに減った

炭水化物(ごはん・パン・麺類など)を食べると30〜40分以内にお腹がくだったり、2〜3時間後に猛烈に眠気が襲ってきたり血糖値が下がったり。自分でコントロールできない症状が続いていました。

しかしエスワンタイホウが終わると、炭水化物を食べても全然平気。なんならケーキやアイスクリームを多めに食べても、全く大丈夫。お腹下らないのは何故!?どうして眠たくならないの!?

早期・後期ダンピングが発生する仕組みを考えると、薬のせいで症状が起こっていたとは考えられません。このあたり、シロウトではわからなすぎるため、次回の外来時に主治医に質問してみる予定です。

体重が増えた

明らかに体重が増えました。3月頃は52kgくらいだったけど、いまは56〜7kgあるんじゃないかと。怖くて計量したくない。

体重が戻ってきたのは、エスワンタイホウの終了だけが理由ではないと思います。30年ぶりに水泳を再開したこと、そしてお酒を連続して飲むようになった期間も重複しています。なので、投薬が終わったことだけが理由とは思いません。

お酒の影響は大きいだろうな〜。でも筋力もアップしているんだよな〜(ジムのプロい体組成計で定点観測している)。生理前には2kgくらい重さがアップするし、反して食事が入らない時にはススーーッと体重が落ちるしなぁ。

ただ、定期的に遊んでいる女子たちからは「なんか健康的になってる!」と評判だったので、とりあえずこれでヨシ!とします。

食事が落ちていかないことがある

投薬が終了して2〜3週ほど経過したある日。これまで詰まったことのない場所で、食べ物がつまりまりました。この部分をわたしは「小腸第1カーブ」と呼ぶことにしました。

胃全摘後、この小腸第1カーブ付近に詰まったことがなく、今回が初めて。ランチで詰まって、そのまま夜まで詰まった感覚があり、最終的に就寝前の歯磨き中にえづいて、液体を吐き戻しました。これでスッキリしたのですが、小腸第1カーブの不調(小腸がなんとなく痛い)は1週間ほど続き、その間の食事はずっと少量のお粥にしていました。

それから2週間後、ようやく普通に食事ができるようになったと思ったら、またスムーズに落ちていかない感覚になり。いま様子を見ているところです。

たぶん、食べ過ぎなんです。1日5回の分食ではなく、3回で運用できそうでできていなかったんじゃないかな。この辺は都度変わるかもしれないので、うまく付き合ってくしかないですね。一過性ならよいなぁ。

経口内視鏡で確認できる距離感だろうから、見てもらえるなら見てもらいたい。

お腹の張りが気になる

6月末頃の外来で、主治医に「盲腸付近が張って鈍痛」という話をしました。確かに場所的には盲腸周辺だけど、血液検査や触診の結果、所見なしとの判断でした。要観察ですね〜と診察室を後にしましたが、7月末時点でその張りやうっすらとした鈍痛はお腹全体に広がっています。

それで、今日は産婦人科に行ってきました。妊娠中に「右側に子宮筋腫があるかもしれない」と産科医に言われたのを思い出したのです。

経膣エコーで子宮サイズ、卵巣サイズ、子宮筋腫を確認しましたが、いずれも特に問題はなさそうで… 子宮筋腫も見当たらんかったのよね…

産婦人科で経膣エコーをしてもらった

このお腹の痛みは、表面(筋肉?腹膜?)のあたりが突っ張ってる感じ。この張りの影響で、わたしはいまブリッジできないと思います。体をのけぞらせた時だけは結構痛いんだもん。あー、ほんとこれ、なんの痛みなんだろかー。

ところで、完治したの?

抗がん剤の治療は終わったものの、「完治した」とはいえない状態です。

胃がん全体的に3年以内あるいは5年以内の再発率が高いと言われています。再発する患者のうち3年以内は80%台、5年以内は90%台だそう。つまり5年経過して再発しなければ、まあ大丈夫でしょう、という判断になるみたい。

(参照サイト:認定NPO法人キャンサーネットジャパン「胃がんの再発」より)

そんなわけで主治医の二宮先生からも「抗がん剤は終わりですが、定期的に検査していきましょう」と言われています。ここでいう「検査」とは、CT検査や内視鏡検査のことですね。今のところ半年に一度のペースで検査の予定を組んでいます。あ、腫瘍マーカーのこと、聞き忘れていたな。今度聞いてみよう。

再発や転移が疑われ次第、精密検査→再発/転移の確定で治療の再開、そしておそらくその際には余命の宣告もされると思います。病気と診断されて以来、結構チャラチャラ生きてみせてるつもりですが、わりと綱渡りなんですよね。紙一重というか。なのでいつ死んでも後悔しないよう、わたしは好きなこと(=推し活)をして生きています。

病気になる・ならないは運でしかない

いまのところ、わたしの病気原因は特定できていません。

直近だと2023年に国立がん研究センターが「飲酒との関連も」と発表していますが、それもひとつの可能性として理解しつつ、他にも遺伝性であったり、ピロリ菌やストレスも重なるだろうな、と思っています。科学的に立証されるには時間が必要でしょうから、その頃にはきっとわたしはきっと寿命を全うして死んでいるでしょう。笑

母方の祖母も、一親等の父も、スキルス胃がんです。父方、母方ともその筋ですから、「まー、わたしもその可能性、あるよな〜」と思っていたら、コレです。遺伝性かどうかは検査していませんが、主治医にそれを伝えた時に、科学的根拠はなくとも「その可能性はあるかもしれない」といった反応でした。経験値の高い主治医がそういうなら、そうかもしれません。確証はないけれど。

ピロリ菌ももっていました。比較的すぐにストレスを感じる性格です。お酒は強く、回数も量もしっかり飲みます。

完全に詰んでるよね。詰んでるけど、同じ状況でも病気にならない人だっているわけで。最終的にわたしが思ったのは「ああ、こりゃー運だな」ということです。全く根拠がない話ですけれども、これまで一通りやってきて、病気になるってーのはそういうもんなんだなと思ってます。

一経験者として思うこと。それは遺伝性だとした場合のお子サマーに対する一抹の不安です。だから、がんの研究をされている専門職の皆さんがスキルス胃がん(びまん性胃がん)の発生原因を特定してくださり、予防法の開発がされることを願いますし、それに対してできる限りの支援をしたいと思います。

さて、これからどう生きてやろう

ここ最近、ルーワイ法で繋いだ先の小腸第1カーブ付近の調子がよろしくないと書きました。食事が通過する時に違和感があって、「えっ、何、再発で狭くなってる…?」とか「イレウス(腸閉塞)じゃないの、これ…?」とか気になっています。ああ、トンカツ食いてえよぉ…(絶対無理)。

それでも日常は迫ってきます。抗がん剤の治療が終わったことでがん保険の給付金も終わりました。しっかり稼がないと食っていけない状況です。食事量が右肩上がりなお子サマーのごはんも用意せねばなりません。老犬介護のためにもお金を必要とします。体力回復のためのジム代も捻出せねばなりません。

とりあえずこの7月からフルタイムに戻しました。産業医と人事には「大病してるし、もうちょっとゆっくりと…」といわれたけれど、「背に腹はかえられません」つって。生きるってマジでお金かかる。第2口座にお金が入ってなくて、給食費3回くらい落とせなくて焦ったもの…

自分の生きたい方向に向かって、稼がねばなりません。生きたい方向が決まっているなら、稼ぐのは苦ではありません。方法(=職場や業務内容)は考えなければならないかもしれない。でもこの年齢でなーんにもできない人間は、そうそう転職もできそうにありません。

hideがROCKET DIVEで

例えば旅の途中君のエンジン空回りで それでなんとなく虚しくなるでしょ?
何にもないって事 そりゃあなんでもアリって事 君の行きたい場所へ何処でも行ける

と歌ったけれど、それを自分勝手に解釈し、わたしの好きな場所へどこでも行けるんだな〜って思うようにしています。わたしのロケットのパイロットは、わたしだから。

今日のところは、そんな感じです。

 

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ユッキー

北海道出身の沖縄移住ブロガー。食べ飲み歩きブログ「毎日ビール.jp」や、雑記ブログ「毎日ノンアル.net」を運営中。1匹&1児のカーチャン。2023年からスキルス胃がんサバイバーとして「5年生存率を上げるブログ」を開始。

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