入院生活は今日で6日目となりました。そろそろシャバの空気が吸いたい気分です。
さて、一昨日の夜のこと。ご主人サマーから「犬が吐いた」と連絡がありました。お犬サマーが吐くのは時折あるのですが、ご飯を食べた後に吐くのは珍しいパターン。きっと心に抱える何かしらがあるんだろう、と心配です。たぶん、あたしが家にいないからだと思うんです。早く帰りたい気持ちはあるけれど、入院はもう少しかかります。
お犬サマーとあたしは、それはもうベッタリな関係です。できることならばどこにでも帯同したい。持ちつ持たれつというより、依存し合ってる状態です。飼い初めて9年間、心が折れるような事が何度も起こったし、その時に落ち込んだ数だけ助けてくれたのが、お犬サマーです。人間と違って、お犬サマーは裏切ることはしないのです。もちろん、「待て」をかけて待ちきれないなど、言うことを聞けないことはあるけれど、根本の部分で飼い主を裏切らないから、あたしも裏切ってはいけないと思っています。
ピコ太郎がお腹にいる時から、お犬サマーには「お子さんと仲良くしてね」と話してきました。相手は犬なので、そんなのわかるはずがないんだけど、それでも伝えてきました。入院する朝も、ピコ太郎と戻ってくるから待っていてねと伝えて家を出ました。そんなのわかるはずがないってわかってるけど、それでも伝えたかったのです。1週間ほど家を空けることになるので、その説明もしなければならないと思いました。
そんなことをしても、お犬サマーは理解できるはずがありません。人間の勝手で、飼い主が一人どこかに消えました。おそらく寂しい思いをして、ずっと待ってると思います。毎日、毎日、あたしの帰りを待っているでしょう。でも、夜になっても帰ってこないし、寝る時間になっても部屋にいない。朝起きてもごはんをくれるのはおじさんで、何時になっても帰ってこない。このままずっと帰ってこないのかな。もう一緒に寝られないのかな。待っても待っても会えないのかな。でも帰ってくるとずっと信じてる。それがお犬サマーの性格です。
出産し、入院生活をしているあたしは、現在お子さんが中心の1日を過ごしています。そのための入院なので、これは当たり前のこと。でも、お犬サマーが吐いたと知ってショックを受けました。そしてあれこれ考えたわけですが、長女として生まれた自分も、きっと妹が生まれた当時は嬉しくもあり寂しくもあったろうなぁと、どこか重ねて考えました。
親の目線で考えると、今すぐ何かしてあげないと死んでしまう存在の方にプライオリティを置くのは当たり前です。下の子に手がかかるから「お姉ちゃんなんだからちゃんとしなさい」と言いたくなるのはとても理解できます。しかし、上の子としては、急にやってきたよくわからん新キャラに、大好きな親にたっぷり甘えられる環境を取り上げられたのです。
だとしたら、上の子に対し「お兄ちゃん/お姉ちゃんだから、面倒見てね」「お兄ちゃん/お姉ちゃんなんだからしっかりしなさい」「お兄ちゃん/お姉ちゃんは一人でできるでしょ」「お兄ちゃん/お姉ちゃんだもんね、えらいねぇ」とかってーのは絶対言っちゃダメな言葉だよなぁ。そんなの言われ続けたら、本当はしたいことと指示されてことに差が生じて、最終的に鬱憤溜まっちゃうだけだもの。その結果、素直に甘えられない性格になってしまい、捻くれて育った天邪鬼があたしですもん。
あたしの退院はもう少し先。それまでお犬サマーには頑張ってもらわなければいけません。何もできないあたしと、お犬サマーの寂しいからかまってアピールを解消できないでいるご主人サマーとで、「困ったなぁ」しか言えない状況です。お犬サマーのかまってサインはすでに散々出ているので、どうしたものかと...
この調子だと、帰宅後も当面しっかりフォローしないと、ピコ太郎と馴染んでくれないかもしれないなぁ。
