先日、スキルス胃がんで胃全摘したユッキーです。保険代理店に100%丸投げでプラン提案してもらい、そのままシュッと加入したカモネギが通りますよ。
保険契約当時、わたしは「医療保険も生命保険も数が多過ぎ!何がいいのかさっっっぱりわからん!」という保険知識ゼロ、むしろマイナスというレベル感でした。保険代理店にカモだと思われても仕方がないダメダメ感だったけれど、スキルス胃がんの手術を経た現在、わたし的には加入した保険にめちゃくちゃ助けられています。
ということで、今回の記事ではわたしが加入したがんに関連する保険について書いてみたいと思います。
知識ゼロで保険代理店に行く
2018年5月、わたしは保険代理店にいました。
子どもを産んでから「何かの拍子または寿命で死んだ時のために、生命保険を検討したいなぁ」と漠然と考えていました。とはいえ一家の大黒柱ではありません。葬式代+多少の余剰が出る程度の死亡給付金額でよいな〜と思っていたし、自分のお給料で支払える月額の保険料上限もあります。「ちょうどいい落とし所を提案してもらえるといいな〜!」くらいの軽い気持ちで代理店に向かいました。
加えて、20代の頃に加入した医療保険の見直しもしようと思っていました。こちらも「もしかすると医療の進歩ともに保険内容も変わっているかもしれないしさー」くらいの軽い気持ちで。念の為ファイナンシャルプランナーさんに確認してもらおうかなと。
沖縄県内の大手保険代理店を予約し、所定の時間に向かい、めちゃくちゃにこやかで人当たりのよいファイナンシャルプランナーさんで、初見ですっかりコロッと信頼感・安心感を持ちました。知らない人をすぐに信用しちゃう、見る目のない人間で有名なわたしです。
ファイナンシャルプランナーからは、検討したい保険の銘柄や条件(こんなこと保険でカバーできないか?といった希望だとか、予算感だとか)などのヒアリングがありました。その場で即申込みしなくてOKだったので、一度帰宅して検討する時間的余裕をもらえました。なんなら帰宅時にちょっといい食品用ラップをもらえて、いい気分でお見送りもしていただき。完全に手のひらの上で転がされていますが、気にしません。なんせカモネギですから。
保険会社のカモ、3種類の保険を契約した
わたしの要望や事前情報はこんなところです。
- 無理のない予算感
- 死亡時の保障
- 医療保険見直したい
- がん家系だ
- 加入先の保険会社や商品にこだわりはない
そして「この条件とわたしの性別・年齢で、保険代理店のあなたが入るならどれにしますか?教えてください」という丸投げスタイルを貫きました。カモられてもいいんです。だって保険のことがわからないから、わたし自身「カモられた!」って気付くはずないし。笑
ネギを背負ったカモに対し、担当のファイナンシャルプランナーが提案してくれた保険は3つでした。
- 生命保険→死亡時の保障、がん特約付加
- 医療保険→入院・手術時の保障、がん特約付加
- がん保険→抗がん剤治療時の保障、がん特約付加
ここでは特に保険の銘柄は触れません。もし読者のみなさんに質問を飛ばされても満足に答えられませんし…(サーセン!)
で、3つのプランいずれにもがん特約をつけるよう提案されました。この特約は「もしがんになったら、保険料払込免除になる特約」でした。当時はプラスオンできる特約という存在も知らなかったし、ファイナンシャルプランナーさんには「これは有料の特約だけど、数百円だし負担にならないのでは」「もしがんになったら保険料の支払いはなくなりますが、保障は一生涯続きます」と冷静に説明をしてくれたので、少しずつカモネギは理解を深めました。
帰宅後、我らの強い味方・Google先生にいろいろ聞いて、ファイナンシャルプランナーさんの提案そのままの契約を交わしました。契約前はあんなに親切丁寧だったのに、契約直後のお見送りが若干雑だったことは今でも記憶に残っています。まあでもさ、商売ってそんなもんだよね。逆に人間らしくて信用できる気がする。笑(やっぱり騙されやすそう)
5年後、スキルス胃がんと診断される
加入した保険を大々的に使う日がやってきました。保険契約から約5年後の2023年3月、スキルス胃がんとわかったからです。
給付金の請求にあたり、わたしは各保険会社ではなく、申込みをした保険代理店の問い合わせ窓口に電話をしました。「スキルス胃がんと診断されまして。御社で申込んだ保険3つの内容を漏れないよう、今一度確認したくてですね」と問い合わせすれば、一度に3社分の確認ができるのでは?と思ったのです。
結果的にヨミがあたり、一度で3つの保険の申し込み内容を確認できました。問い合わせ先の担当者さんによって、保険の知識がマチマチで「確認して折り返します」などもありましたけれど、その後、お問い合わせ窓口でおそらく最も詳しい方が対応してくれることになり、最終的に何度も電話でのターンを繰り返す中もずっと同じ方が付き添ってもらえて良かったです。初見の窓口の方にゼロから説明するのはだいぶ大変だからね、こういうフォローはとても助かりました。
今回適用となった保険
わたしのケースになりますが、入院・手術・治療で適用された保証はこんなところでした。
- 生命保険→まだ死んでないから給付金の適用はない
- 医療保険→入院&3大疾患&開腹手術の給付金が適用
- がん保険→抗がん剤治療のたびに給付金が適用(月1回まで)
わたしの場合、入院・手術に高額療養費制度を使っても20万近い支払いが発生し、術後間もないタイミングで「保険会社に給付金の請求を出さねば破綻破綻〜!」と躍起になりました。必死に必要書類を整えたり、病院へ診断書を依頼していました。これが結構フクザツで。保険会社によって必要な情報や、診断書を書いてもらうべき病院がバラバラだったりして、術後間もないのに車でブーンと飛び回ってがんばりました。
ま、誰も代行してくれないので、自分でやるしかないのです。お金のために!
カモネギ、素直にがん特約を付けてた。ナイス!
保険代理店の問い合わせ窓口で、保険内容を確認してもらえてよかったことのひとつが、がんの特約について教えてもらえたことです。
わたしはカモネギな顧客ですし、保険に詳しくありません。保険証券に「がん特約あり」と書かれていても「トクヤク…ってなんだっけ?ヤキニクの仲間?おいしい??」くらいで、契約内容をすっかり忘れていました。
というか、そもそもスキルス胃がんとわかった直後、「ワイはがんなんや…死ぬかもしれんのや…」と視野が狭まっていましたから、保険証券を眺めてもがん特約の文字など目に入っていませんでした。
それを問い合わせ窓口の担当者さんが「3つともがん特約に加入しています」と教えてくれ、なんじゃそりゃ??と気付いたのでした。わたしが付加していた特約は、すべてがんになったら保険料の払込が全て免除されるというもの。毎月支払っていた3社分の保険料が免除され、支払いがゼロ円になるのに、保障内容はそのまま継続される特約です。
この特約、すごくないですか。病気にならなければ適用されませんが、がんサバイバーとなった現在では「保険提案してくれたファイナンシャルプランナーさん、本当にありがとう!」という気持ちでいっぱいです。もちろんがんになったのはマイナスだし、好きで選んだ道ではありません。ですが、特約のおかげで毎月の保険料が免除され支出が減り、保証は継続されるのは、精神的にもお財布的にも助かりました。
複雑だった診断書の手配
加入している保険会社は3つあり、入院・手術の給付金申請用の診断書と、特約申請用の診断書が必要でした。提出先がひとつの病院なら簡単ですが、わたしの場合は2つの病院にまたがっていたし、保険の種類によって診断書の要・不要があったので、説明する問い合わせ窓口の担当者さんもわたしも混乱しました。笑
入院・手術給付金の診断書
3つの保険のうち、入院・手術時のカバーは医療保険に絞っていたので、診断書が必要な保険はひとつだけでした。入院・手術をした総合病院に文書作成を依頼し、2週間程度で書類を受け取りました。文書作成料は1通3000円でした。
- 生命保険→給付なし(作成不要)
- 医療保険→入院・手術をした総合病院で作成
- がん保険→給付なし(作成不要)
特約の診断書
がん特約の診断書は3つの保険すべてで加入。こちらは最初にがんと診断された近所のクリニックでの作成が必要らしく、文書作成のために退院2日後に伺いました。なかなかハードだけど、お金は大事です。破綻は絶対に阻止!
生命保険・医療保険はそれぞれ保険会社の形式に沿って作成が必要でしたが、がん保険は他社の診断書のコピーで処理できるそうで、2通だけ作成しました。文書作成料は1通3000円でした。
- 生命保険→がんと診断されたAクリニックで作成
- 医療保険→がんと診断されたAクリニックで作成
- がん保険→他社の診断書コピーでOK
想定していなかったこと
スキルス胃がんの診断をされたのは3月後半でした。診断されたその日を起点に、それ以降の月々の保険料を3社とも返金してくれたのです。これには驚きました。まったくの想定外でしたから、ありがたく受け取りました。返金ルールや振り込みのタイミングは各社で異なるでしょうけれど、基本的にはがんの診断書をもとに遡っての手配になると思います。何はなくとも診断書が必要です。想定してなかったけど、これも嬉しかったな〜。
結果、保険に入ってて良かった
そんなわけで、今まさに保険の給付金に助けられて生活しています。特に自宅療養中で休職している現在は、外資系のがん保険で抗がん剤治療給付金を受け取っていて、それを治療費や生活費に当てている状況です。がんや他の病気の遺伝がありそうだなと自覚している方は、いま一度保険の見直しをしたり、がんなどの特約を検討してもよいかもしれません。
保険契約のあの時、保険代理店のファイナンシャルプランナーさんに「あなただったらどうするか、教えてちょんまげ!」くらいの丸投げ感だったので、わたしの契約が100%の大正解かはわかりません。生命保険・医療保険・がん保険でそれぞれカバーできることが異なるため3つも保険の契約をしたけれど、病気を抱えた現時点ではいずれも満足度が相当高いです。
日本には公的医療保険(=健康保険)という優れた制度がありますから、それで十分かもと思います。ですが、抗がん剤の副作用で日々の体調が安定せず思うように働けない方もいるでしょうし、自分や家族の生活費のために体調が悪くとも無理して頑張って稼いでる人だっているでしょう。
いま、わたしの病状は比較的安定し、こうして長文を書き上げることができています。しかし、先日のドセタキセルの副作用が強烈すぎて、「この抗がん剤を続けながら働くことはできないな」と実感してしまいました。なのでがん保険の抗がん剤治療給付金のありがたみを感じています。もうすでに支払った額以上のリターンがあるし、その額は治療期間と共に増えていくはずです。これ、本当に心強いです。
生命保険や医療保険、がん保険は商品内容が時代とともにコロコロ変わっていく印象です。おそらく医療の進歩に伴い、保険も形を変えていると思うので、加入している保険の見直しは大事なことかもしれません。若いうちに入った保険は支払額が安上がりで良いと思っていましたが、ライフスタイルの変化や特約を必要に感じたら、見直しを検討してもよいかもしれませんね。
ちなみに、、、
社会保険(健康保険)の傷病手当金の支給はまだまだこれからの予定です。覚悟はしていたものの、やっぱり時間がかかります。それにがんの種類や抗がん剤治療の内容・頻度によって、傷病手当金だけでは治療費用が全然足りなかったかもしれません。生命保険・医療保険・がん保険に対しての考え方は様々ですが、わたしは契約しておいて助かりました。病気になったのは不幸ですが、保険に救われています。
終わり。