先日、スキルス胃がんで胃全摘したユッキーです。
スキルス胃がん闘病記内の「診断されるまで」では、わたしがスキルス胃がんと診断されるまでの流れを記録していきます。今回は胃カメラを受けた日の話です。お腹の調子がなんとなく悪くて、それで胃カメラを受けようと近所のクリニックを受診しました。すべてはここから始まります。
胃カメラしようと決めた理由
わたしは小さな頃から食事量が多かったです。ラーメンなら大盛りやトッピングを数種類したり。定食屋さんでごはん大盛りサービスがあればお願いしたり。コンビニに行けばカップラーメンとおにぎり2つくらいはペロリでした。一般的な同年代女性と比較して、食べる方だと思います。
40代に入ってもその傾向は続きましたが、ある時から食べられないと感じ始めました。そして普通の一人前の量を食べて、お腹が張り裂けそうなほどパンパンに。仕方なく、食後の痛みや苦しさを感じないよう食べる量を減らして調整するようになりました。そうなると摂取カロリーが落ちるので、体重も少しずつ減少していきます。
尋常じゃないな、と思いました。どこか常に痛いわけではないし、不快感もない。でも大食漢なわたしがごはんを食べられないなんて、普通じゃないぞ。
その頃、まったく別のところでお友達(医師)とTwitter上でやり取りしている際に、「不健康なる前に、是非内視鏡検査を」とレスをいただきました。あ、確かに。健康なうちに胃カメラしないと、そりゃあ健康維持できないよなぁ。
ハッとしたのと、妙に刺さったのとで、わたしは自分の意思で胃カメラすると決めたのでした。
近所のクリニックでの初診
胃カメラをすると決めてから、経鼻内視鏡の設備があるクリニックを探しました。近所に新しく開院したAクリニックがあったので、最新設備が揃っていそうだぞと予約を進めます。土曜に予約して、翌週火曜に初診、金曜に胃カメラという最短スケジュールを組みました。
初診時、現在の症状(食べられない、痩せてきた)を伝えると、AクリニックのT先生は「内視鏡したいですか?」と質問をしてきました。ちょうど春の検診の前のタイミングだったので、胃カメラの予約はいつでも空いてる状況だそう。わたしは「受けて安心できるなら、そうしたい」と告げました。
T先生は電子カルテを書きながら「ここに『胃がん疑い』って書きますが、気にしないでください。そうしないと保険適用にならないので」と説明しました。
胃カメラ検査の日
Aクリニックを訪れ、9:00から胃カメラの準備。別室に案内され、鼻の中に噴射する薬剤やジェル状の麻酔を入れられます。胃カメラの導線を固定するためか、サングヮーみたいのを鼻に突っ込んだまま、そのまま検査室へ移動しました。
検査台に横になり、左腕に鎮静剤らしきものを打つと、ぼーっとするもののモニターは見続けられそう。左の鼻からスーッと経鼻内視鏡が入り、検査時間はものの5〜10分。食道の入り口から胃の上の方、中間、下の方と一通り確認してもらいます。(後からわかったことなのですが、転院先の総合病院で写真を確認した際、担当医が「腕のよい医師ですね」「念のためと思ったのでしょう、十二指腸の奥の小腸付近まで確認されたようです」とおっしゃっていた)
T先生の「ここではこのくらいかな」の言葉で検査終了。別室に戻り休憩。意識が朦朧。リクライニングチェアにゆったり座りながら15分ほど眠ると、シャキッと目が覚めました。
検査が終わったあと医師は…
その後の診療で、T先生は相当慎重に言葉を選びつつ、胃カメラの写真を見ながら説明してくれました。
・胃に浮腫み、赤みがある。
・胃のヒダの厚みがある。普通はもっと薄い。
・胃の上の方に胃潰瘍があり、そのあたりも浮腫んでいる。
・空気を入れても膨らみが悪く、胃が硬い感じ。
現状の見立てとして考えられるのはこのあたり。胃潰瘍付近からとった生体検査で診断確定させるとのこと。
・胃がん疑い。
・リンパ腫などの疑い。
・一番軽くて、ピロリ菌が除去できてないだけ。
それを聞いたわたしの反応はこう。
・マジかー(だよねー)
・マジかー(え、びっくり)
・マジかー(鎮静剤抜けてなくてよくわからん)
・マジかー(とりあえず、スマホにメモるわ)
・マジかー(腹減った)
T先生は総合病院へ紹介状を書くと言います。希望がなければ那覇市立病院向けになるそう。一応、通院歴のある大浜第一病院や沖縄赤十字病院はどうですか?と聞いてみるも、それより那覇市立がよいだろうとT先生。「検査結果は家族と一緒に聞きに行ってくださいね」と声をかけられて、事態の重さを痛感しました。
Aクリニックから那覇市立病院に紹介手続きを行い、先方にFAXが届いてすぐのタイミングでわたしのスマホに着信。最短で診察予約を入れてこの日は終了しました。紹介状と胃カメラ画像の入ったDVDを手渡されて開放された頃には、お昼になっていました。Aクリニックを出るといつもの日常が広がり、それが逆にキラキラと眩しい世界に感じたのを覚えています。
徒歩帰宅の途中、カツカレーを食べながら「こんなのも食べられなくなるんかな」と思いつつ、お腹がきつくて1/3ほど残してしまいました。注文時にごはん半分と伝え忘れてたしまったのは、きっと鎮痛剤でふわふわしていたせいです。